不安型愛着スタイル (case of 四葉環)
みなさん、アイドリッシュセブンって知ってますか?
アイドリッシュセブンは、簡単に言ってしまうと、女性向け音ゲーアプリです。
その名から察することができるように、アイドルを育成…というより、めちゃくちゃ応援します。
シャンシャンシャンシャン、画面をタップしながら、めちゃくちゃ応援します。
基本的には7人のアイドル、そしてその周りのアイドルを応援する感じです。
他にアイドルを応援するゲームをしたことがないので、中途半端なことは言えないのですが、
そのストーリーの濃さのなんたるや!!!
えええ闇深くない???
こんなのもうスポ根漫画じゃん〜〜〜!!!
アイナナはストーリーが今のところ3部構成になっていて、
1部
「目指せデビュー!✨…あれれ?紆余曲折多くない…!?🤭」
2部
「アイドルって思った以上にたいへーん!!😫💦あれがこうなってそうなるの!?頑張れ新人アイドル!!💪」
3部
「ライバル登場!?ちょっと待って!いびり方エグくない???😱😱」
と言ったところでしょうか。
その闇の深さったら凄まじいです。
応援してる立場としては、
えええ〜…そこまで追い込む…??と、しんどいという言葉しか出ないほど気持ちが落ち込むことも多々あります。
今回は、
そんなアイナナのアイドルたちの中でも、
1部序盤からトラブルメーカーとしてシナリオを引っ張ってくれていた、
四葉環くんという人間について
心理学的視点から、自分なりの解釈を書いてみたいと思います。
注) 以下より、ネタバレ、自己解釈が含まれます。
1. 四葉環とは?
2. 理論的背景 (愛着とは)
3. 四葉環と愛着スタイル
4. まとめ
自分は逢坂壮五過激派なのですが、
逢坂そーちゃんを語る上でも不可欠な存在なのが、四葉環くんです。
He is soooo handsome!!!!!!
(なんて事だかっこよすぎる)
公式より引っ張ってきた彼の紹介文によると、
天才肌の脱力キャラ。メンバーも知らないある目的のため芸能界入りした。街角でファンに会ってもファンサービスをしなかったり、なかなか約束事や時間を守らなかったりと、マイペースな個人主義者。…
と、こんな感じの性格だと公式様は言ってます。
四葉環くんと相方の逢坂壮五くんは、
やむを得ない事情により、他の5人より早くにMEZZO"という別のユニットとしてデビューを果たします。
目も当てられない尊さよ
デビュー前やデビュー当時は、
まだ仕事を任されているといった自覚が足りず、
かなり自己中心的な点が目立っていました。
三月「ナギ、環、だいたいお前らは、普段から遅刻もドタキャンも多いんだよ! 目を離すとすぐに個人行動始めるし、ダンスもたまに勝手に動くし…」
ヤマト「いいところ見せたいか。タマもそう思ってくれりゃあいいんだけどなぁ…。他人とつるむの下手なんだろうな。」
一織「なんなんですか、あの幼稚園児!」
しょうがないよね!!!!!
だってまだ高校生だもの!!!!(幼稚園児って言われとるけれども)
2人だけのデビューが決まる前には
事務所や他のメンバー、そして当事者であり相方の壮五の意思とは裏腹に、
「そーちゃんと2人で他事務所への移籍する!!俺デビューする!!ごめん!!」
とメンバー達に突然謝罪します。
(※セリフに脚色があります。)
これについては環くんの過去に関わる深い事情があってのことなのですが、
それにしても突然の謝罪にメンバーは動揺し、
自分の身の振りまで勝手に決められてしまった壮五くんは「ちょっ、まっ…!?」って感じになります。
さらに、
デュエットで相方になる壮五くんとなかなか良い距離感がつかめず、
環くんはこんな事を言ってしまいます。
環「そーちゃん、俺のこと嫌いじゃん。」
環「うざってぇ…。」
環「いい子ちゃんに見てもらいたいだけだろ。学校にもいるよ、そういう優等生。残念だったな。俺とうまくやって、ヤマさんに褒めてもらえなくて」
環くん!!!!めっ!!!😠
だがその顔面には逆らえない!!😠
話は少し変わるのですが、
環くんがアイドルを志す理由。
それは、幼い頃に離ればなれになってしまった妹を探すためでした。
環くんは父、母、妹の4人暮らしでしたが、幼いうちに施設に入所します。
八乙女宗助「調べさせてもらったよ。母親が病死後、父親が失踪…。妹と一緒に施設に入所。2年後、妹だけが、中小企業の社長の家に引き取られる。その後、(妹の)養父母の会社が倒産。夜逃げ同然に逃げた家族と、妹は消えた。」
その父親というのも、わりとどうしようもない人だったようで、
1部後半と3部に出てくるのですが、
再会ものの番組を介して現れた父親に環くんはこう言い放ちます。
環「……ッ、よく出てこれたな!このひとでなし…!」
環「てめぇのせいで、おふくろは死んで、理(妹)ともバラバラになったんだ!」
環「今さら父親面してんじゃねえよ!酒ばっか飲んでいばってた、クソチンピラが…!」
環「何が目的だ!?金か!?言ってみろ!あぁ!?」
涙が出てしまう。
これがサーっと見る、環くんの過去です。
さて、環くんのパーソナリティについて戻ります。
先ほども言ったように、
自己中心的、感情的、少々幼稚、な環くんですが物語が進むに連れてそれも変わってきます。
まずは第2部
お仕事に対する姿勢がぐんと変わりました!!バンザーイ!!
2部7章
番組ディレクター「礼儀正しいね、環くん!壮五くんの教育の賜物かな!」
壮五「(...)聞いただろ。君のこと褒めてたよ。礼儀正しいなって。」
環「……俺が褒められると嬉しい?」
壮五「嬉しいよ!僕的には今日は赤飯弁当だよ!(略)帰りに王様プリン買って帰ろうね。ああ……。頑張ってきた甲斐があった……。」
環「やった!えへへ。」
2部8章
環「…さっきスタジオでたらさ。出待ちの女の人がいて……。(略)俺の顔見て泣いちゃったんだ。なんか……嬉しかったんだって。(略) 俺が最近……。頑張ってるように見えるのが、嬉しかったんだって。」
今まで自分のことでいっぱいいっぱいだった環くんも、ついに3部では様々な闇深案件を抱えるメンバー達を見て、彼なりに支えようとします。
(体調の優れない陸くんのために掃除したり、ご飯を運んだり、元々優しい子ではある。)
3章
大和と三月が喧嘩の末に寮を出ていってしまい、へこんでいるナギに
環「ナギっちこれ……。ヤマさんがいつも作ってるラーメン作ったから…。」
環「ナギっち、元気出せって。ヤマさんとみっきーといつも一緒だったからへこむのわかるけどさ…」
20章
本番前に何やらいつもと様子の違うナギに気づいたのは環くんでした。
環「なんかわかんねぇけど、だめだよ、それ。」
とっても鋭くてイイ子!!!!
以上の事を踏まえて、
四葉環という人間を分析して見たいと思います。
愛着
愛着とは親と子ども間の無条件の信頼関係を指す。(無藤,森,遠藤 &玉瀬, 2004)
人間が人格を形成する上で、育った環境が影響するという事は誰でも想像しうることだと思います。
家族、特に両親が子どもの人格に与える影響はとても大きなものです。
親が子どもにする事ってなんでしょうか。例えば、赤ちゃんのお父さん、お母さん達は親として何をするべきでしょうか。
ごはんを与える、おむつの交換、服を着せてあげる、お風呂…
この最低限の事をすれば子供は育つのでしょうか?
この疑問の答えを見つけるために、
ハーロウ(Harlow, 1971)は猿の親子の交わりを観察し、親子間の愛情に必要な条件を調べました。
実験内容
ミルクを出す装置を取り付けた針金製の人形と、ミルクの出ない布製の人形をつくり、生まれたての子ザルを母親から引き離し、親に見立てたその人形と一緒に生活させました。
結果
実験の過程で、猿の赤ちゃんはお腹が空いた時はミルクの出る人形の元へ行きますが、それ以外では布製の人形を好んでいました。
大きな音の出るおもちゃが飼育小屋に現れた際、怖がった赤ちゃんがすがったのは、ミルクを与えた針金製の人形ではなく、何も与えていない布製の人形でした。
それまでの心理学界では、「子供は自分に栄養を与えてくれるものに愛着を示す」と考えられていましたが、
実験を通してハーロウは、「親と子の接触の快適さが何よりも重要だ」と結論付けました。
布製の人形と猿が良い親子関係を築けたと思っていたハーロウですが、
後日新たな発見をします。
数年後に布製の人形に育てられた猿を群に戻してみると、群れの中にうまく馴染めないことがわかりました。
他者との接し方がわからず、
他の猿を攻撃してしまう猿もいたそうです。
愛着の研究は、まず子どもの愛着障害から始まったのだが、今では大人においても愛着が果たす役割の重要性に注目が集まっている。実際、安定した愛着スタイルを持つことは良好な対人関係に恵まれやすいだけでなく、家庭生活での幸福や社会生活てでの成功にも大きく関与しているのだ。(岡田, 2011)
愛着スタイルとは
生まれてすぐ、母親との関わりを出発点として、成長していく中でその人にとって重要な他者との関係の中で長い年月をかけて作られていきます。
その人の他者との関わり方、感情、認知、行動に幅広く影響し、その人格を構築するベースとなっているものです。
愛着スタイルの種類
愛着スタイルは"安定型"、"不安型"、"回避型"、"恐れ・回避型"の4つに分けられます。
前述にも記した通り、その人の愛着スタイルは対人関係、内面のあり方、自己コントロールの仕方、ストレスの扱い、意思決定などその人を構成するありとあらゆるものに影響を与えます。
人の愛着スタイルは基本的に養育環境によって決まります。例えば虐待、養育者の交代、親の不在、また養育者の子供への態度も影響を与えます。
- 安定型愛着スタイルの特徴
・対人関係における絆が安定している
・自分が愛着し信頼している人が、自分をいつまでも愛し続けてくれる事を当然のように確信している
・嫌われてしまうなどと思い悩むことがない
・気軽に相談したり、助けを求めることができる
・愛する人との別れに際しても、悲しい気持ちは抱きながらも、それに圧倒されて心が不安定になったり、生きてく勇気を失ったりはしない
・仕事と対人関係のバランスがいい
2. 不安型愛着スタイルの特徴
・嫌われる事に過剰に不安を感じる
・拒絶や見捨てられる事を恐れる
・他者を「自分を傷つける存在」、「自分を非難する存在」、「自分を鬱陶しく思う存在」としてみなす傾向がある。
・自分を愛されない存在だと思いがち
・身近な人から自分が必要とされている事を保証してもらうことで、気持ちの折り合いをつけようとする。
・猜疑心や嫉妬心が強い
不安型愛着スタイルはさらに従属タイプ、支配タイプと2つにわかれます。
従属タイプの場合、嫌われる事を恐れて人の顔色を伺い、不当な要求などにもはっきりと拒む事が出来ない傾向にあります。
支配タイプの場合、
激しい愛着不安にとらわれた時に、
相手が自分を欺こうとしてるのではないか、裏切るのではないかと、その不安を猜疑心に変えます。
3. 回避型愛着スタイルの特徴
・距離を置いた対人関係を求める
・人と関わることで発生する余計な責任がかからないようにする
・人との衝突を避ける
・何に対しても醒めている
・自己表現が苦手
・感情表現が乏しい
・愛する人との別れに際してもクール
・共感力が乏しい
4. 恐れ・回避型愛着スタイルの特徴
・1人でいることは不安、人と仲良くしたい
・親密になることで強いストレスを感じる
・人を信じたいけど信じられない
・自分をさらけ出すのが苦手
・一方で人を頼りたい気持ちも強い
・器用に甘えられない
愛着障害
上で記した4つのスタイルのうち、
安定型愛着以外の3つは不安定型愛着と呼ばれます。
精神科医の岡田尊司氏の著書「愛着障害」によれば、
実の親のもとで育てられた子供でも、
研究当初に考えられていたよりも高い比率で、愛着の問題が認められることが明らかとなったそうです。
安定型の愛着を示したのはおよそ3分の2で、
残りの3分の1の子供が不安定型愛着スタイルを持っていました。
また、岡田氏は虐待や親の養育放棄による「反応性愛着障害」と区別するために、
こうした愛着問題によって支障をきたす状態を、単に「愛着障害」と記していました。
愛着問題の克服、改善
不安型、回避型、恐れ・回避型の不安定型愛着スタイルの人たちが、
より状況を改善するには愛着の原点を見直す必要があります。
愛着の原点は、親との関係であり、
そこでつまずいてしまうと、不安定型愛着を示すようになります。
基本的には親との関係を改善することが最も望ましい方法ですが、
子供の愛着障害に気づいた後に、関係修復に努める親ばかりではありません。
そういった場合、親が果たしてくれなかった役割を肩代わりしてくれる第三者の存在がいることで、
不安定型愛着を安定型愛着に変えることが出来ます。
親の役割と言っても、全ての面倒を見るわけではなく、
・いざという時に頼ることができる
・守ってもらえる存在
・心の拠り所
・心の支え
・変わらず安定した愛情を注ぐ
と言った、心の安全基地としての役割を指します。
不安定型愛着スタイルと、その回復の例として岡田氏は自身の著書で文豪作家として有名な川端康成をあげています。
川端康成と伊豆の踊子
川端康成は、幼い頃に両親を亡くした事が彼自身の成長に大きな影響を及ぼしていました。周囲になじめず孤立感や疎外感に苦悩し、そんな自分に自己嫌悪を繰り返し、誰にも心を開くことができないという状況にいました。
しかし、ある日誰にも告げずに伊豆に旅した時、川端康成は旅芸人の一行の中の踊り子に恋をします。
一行と旅路を共にしながら、川端康成は自分が次第に受け入れられているのを感じます。
それまで自分は誰にも愛してもらえないだろうと、自己否定を抱えていた川端康成ですが、彼女と接するうちに自分自身を素直に認めることができるようになります。
伊豆から帰った川端康成は、それまでの悶々とした生活に終止符を打ち、積極的に交友するようになります。
川端康成にとって、自身の不安定な愛着問題を改善した新たな心の安全基地はその伊豆の踊り子でした。
彼女はとても良い安全基地でした。
良い安全基地の5つの条件
・安全感を保証する。
一緒にいても傷つく心配がない
・共感性、感受性
愛着の問題を抱えている人が何を感じ、何を求めているのかを察してそれに共感できる。
・応答性
相手が求めている時に、それに応じる。
いざという時に守ってもらえる、相談できるといった安心感につながる。
・安定性
相手の求めに応じたり、応じなかったりと
その場の気分や都合で対応が変わることなく、一貫した対応をとる。
・なんでも話せること
隠し事をしたり、遠慮したりせずになんでもさらけ出すことができる。
これらの条件を揃えた良い心の安全基地を見つけた時、そうした安全基地によって、
不安定型愛着スタイルを抱える人たちは、かつての親や養育者との関係によって構築されたものを清算し、安定型へと克服することができます。
さて、小難しい話をしてしまい、
環くんという存在が置いてけぼりになってしまいましたが…
ここでいよいよ、環くんを分析したいと思います!!!!
大きく分けて2つ
・環くんの愛着スタイルは?
・2部3部の環くんの変化と逢坂壮五の存在
ん゛ん゛ん゛とても可愛い
四葉環の愛着スタイル
私の解釈だと、環くんは
"不安型愛着スタイルの支配タイプ"
つまり、不安定型に当てはまるかな、と思います。
まず先程述べた、不安型愛着スタイルの特徴を思い出してみてください。
・嫌われる事に過剰に不安を感じる
・拒絶や見捨てられる事を恐れる
・他者を「自分を傷つける存在」、「自分を非難する存在」、「自分を鬱陶しく思う存在」としてみなす傾向がある。
・自分を愛されない存在だと思いがち
・身近な人から自分が必要とされている事を保証してもらうことで、気持ちの折り合いをつけようとする。
・猜疑心や嫉妬心が強い
上から順に見ていきましょうか。
嫌われる事に過剰に不安を感じる
ん〜〜〜???
…どうだろうこれ…って最初思ったんですよ。
環くんは…人に嫌われるの嫌…?ん〜〜…って。
だって環くんってこう…人が怒っても、なーんも反省する様子もなく
「ごめんね。…許した?」っていうじゃないですか。
だから、どうなんだろこれ??ってなったんですけど、
悪者扱いされるのを嫌がったりする様子を見る限り
過剰ってほどじゃないけど多分人に嫌われるのは嫌だと思う
って結論に至りました。
いきなり雑で申し訳ない限りです…
まぁ、一旦これに関しては置いておいて、
次行ってみましょう!
拒絶や見捨てられる事を恐れる
まぁ割とイエスって感じじゃないですかね??
環くんは1人ぼっちを嫌います。
1部3章5話のサイドストーリーでは、
「自由と我慢ってどっちが1人?」とリーダーの大和に聞きます。
それに対する大和は
「どっちも1人じゃないよ。1人に思えるなら足して割りゃいいじゃん」
と答えるのですが
「うーん?」
とよくわかってないご様子。
いいぞ、幼稚園児、最高に可愛い
さらに、
大和や三月が寮を出て行こうとした時に、
それを追いかけようとする壮五に
「そーちゃんも、行くのかよ…」
的なこと言ってますし。
あと、人が自分から離れたりするの嫌がりますよね、彼。
龍之介の家に訪問して、
天と買い物に出かけた時に、
「理もお袋も桜春樹もなんでじっとしてらんねーんだよ!なんでいなくなろうとすんの!?」
みたいなこと言ってますし。
そんじゃ、次!!!
他者を「自分を傷つける存在」、「自分を非難する存在」、「自分を鬱陶しく思う存在」としてみなす傾向がある。
および
自分を愛されない存在だと思いがち
答えはまぁまぁイエスです!!!
ここで環くんとの発言を振り返ってみましょう
環「怖がらせるってなんだよ!みんなして、俺のこと悪モンみたいにして。」
環「そーちゃん、俺のこと嫌いじゃん。」
環「俺が嫌いだからだろ」
環「俺にムカついて辞めるんだろ!?」
誰にでもある要素ですけどね、
同じメンバーでいえば、一織もそういうところあります。
七瀬さんに何かしてあげたいけど、彼は私にそんなことされても嬉しくないだろうなー…的な。
年少組さんは、もうちょっと愛されてる自覚を持ってもいいと思います。
ハイ次!!!
身近な人から自分が必要とされている事を保証してもらうことで、気持ちの折り合いをつけようとする。
これです。
私が環くんをこのカテゴリーにいれた最大の理由はこれです。
まず彼は褒められることに敏感です。
環「……良くわかんねぇけど褒めた?」
環「……俺が褒められると嬉しい?」
さらに極め付けは以下のこの会話です。
特別ストーリー「Friendsトーク!」第1話の中で、
陸、環、先輩re:valeの百さんとの会話で
友達ってどこまでが友達?という話になります。
環「俺はいきなり泊まるっつったら おう、っていうやつだけ友達がいい。」
陸「あれだろ、環は。ベスト5に入りたいんだろ。」
百「ベスト5?」
環「馬鹿!りっくん、黙ってろ!!」
陸「こう見えて、こいつ、ランキングとか気にするんです。」
環「わー!!だめだって、それ!!」
百「なになに?ランキング?」
陸「ふたりっきりで色々話してると、なんか、急に…。 …なぁ、りっくんは、メンバーの中で何番目に俺が好き?」
百「かわいい…!!」
環「言うなって……!」
陸「みんな、こっそり聞かれたって言ってました。」
かわいさが止まらない…!!!!!
環くんは自分がどれだけ好かれてるか、
ランキングで順位として保証してほしいんです。
というわけで、この項目には大いに当てはまります。
次!
猜疑心や嫉妬心が強い
少し第3部の話をします。
この辺りではもうだいぶ、いやかなり、
環くんにとって逢坂壮五という存在は唯一無二の、存在になりつつあるわけです。
その辺の根拠に関しては後の方で話しますが。
第3部ではZOOLという新しいアイドルユニットが現れます。
そのメンバーの中には過去の逢坂壮五を知る人物もいます。
それに伴い、様々な困難がアイドル達に付きまといますが、その中で環くんは壮五くんにこんなことを言います。
環「あんたがなんで、近くにいる俺より、目上のやつばっか優先すんのか、いつも、んかんなくて、むかついてたけどさ。」
さらに、その過去の壮五くんを知る人物、
ZOOLの御堂虎於が壮五くんに馴れ馴れしく話しかけると環くんは少しムッとします。
環「…………。あいつに会ってから、そーちゃん、知らない奴みたいになる。なんか、嫌だ……。」
そして、親との縁を切った壮五くんに、TRIGGERの龍之介が和解を試みてはどうかと提案すると、
壮五くん本人より渋った様子を見せるのは環くんでした。
それをきっかけに、壮五くんも実家に一度帰ることを考えている事を打ち明けますが、
環くんはそれを止めようとします。
とても話がこじれます。
環くんがそこまで渋る理由は、彼曰くこうです。
環 「……あんたが家を出てきたって聞いて、あんたのこと、わかった気がしたじゃん。」
壮五「……どうして、わかった気がしたんだ?」
環 「……俺もずっと、寂しかったから……。」
壮五「…………。」
環 「だから、(壮五と)やってこれたのに。金持ちに戻ったら、そーちゃん、俺のこと知らないふりするじゃん……。」
壮五くんが環くんのことを大事に思ってると説明し、なんとか誤解が解けた後も自身が泣いてしまった理由をこう述べます。
環「そーちゃんが寂しくさせるようなこと言うからじゃんか……!むかつく……!!」
そーちゃんのこともう大好きじゃん
自分が誰よりもそーちゃんに近い人間でありたいし、
見たことないそーちゃんの様子を見るのはむかつくし寂しい!!!って解釈で大丈夫ですかね?
環くんは、不安型ではありますが、かといって人の顔色を伺うようなタイプではありません。
どちらかというと、かなりめんどくさい方向に誤解をし、
「この人俺のこと嫌いなんだ!!!そうなんだ!!!じゃあもう知らね!!」
と拗ねてしまうタイプだと分析しました。
これらの事を踏まえて、
不安型愛着スタイルの、支配タイプだと推測しました。
2部3部の環くんの変化と逢坂壮五の存在
2人の関係性がいとも容易くわかる画像
環くんと壮五くんは1部の時点で正直なところそんなに仲良くはないです。
本人達も、そこは自覚していて、
ぶっちゃけ合わない…って思ってます。
しかし、環くんの時間を守らないところ、自己中心的なところ、だらしないところ、を改善させるのは他でもない壮五くんですし、
壮五くんの深く考えすぎるところ、なんかめんどくさいぐちゃぐちゃした思考を、するっと解いていくのは環くんです。
今回は壮五くんのことは置いておいて、
環くんの変化と、壮五くんの存在の重要さについて書いていきます。
まず結論から言ってしまえば、
「環くんに社会性が身についたのは、
そーちゃんという心の安全基地によって精神的に安定したからである。」
という解釈を自分はしました。
先ほどの川端康成と伊豆の踊子の例から見てもわかるように、
不安定型で、社会になかなか馴染めない人も、誰か特定の人に受け入れてもらう事で、
自分を認め、次のステップに進む事が出来るようになります。
環くんの場合、1部ではメンバーからの言われようは散々でしたが、
2部、3部では仕事をきっちりこなします。
礼儀の正しさも、スタッフさんお墨付きです。
仕事に対する態度の急変のきっかけは、
壮五くんでした。
2部7章
番組ディレクター「礼儀正しいね、環くん!壮五くんの教育の賜物かな!」
壮五「(...)聞いただろ。君のこと褒めてたよ。礼儀正しいなって。」
環「……俺が褒められると嬉しい?」
壮五「嬉しいよ!僕的には今日は赤飯弁当だよ!(略)帰りに王様プリン買って帰ろうね。ああ……。頑張ってきた甲斐があった……。」
環「やった!えへへ。」
ここで彼は気づいたのです。
「なーんか、そーちゃんいっつも俺に怒ってっけど、ちゃんと仕事したらめちゃくちゃ喜ぶし、優しいじゃん!!」と
ここからはもう環無双です。
環くんが周りから褒められれば、壮五くんも、嬉しいのでニコニコしてます。
ハッピーのスパイラルです。
この逢坂壮五という男がいかに安全基地として素晴らしいか。
なんと逢坂壮五、良い安全基地に必要な5つの条件を全てコンプリートしています。
良い安全基地の5つの条件
・安全感を保証する。
一緒にいても傷つく心配がない
・共感性、感受性
愛着の問題を抱えている人が何を感じ、何を求めているのかを察してそれに共感できる。
・応答性
相手が求めている時に、それに応じる。
いざという時に守ってもらえる、相談できるといった安心感につながる。
・安定性
相手の求めに応じたり、応じなかったりと
その場の気分や都合で対応が変わることなく、一貫した対応をとる。
・なんでも話せること
隠し事をしたり、遠慮したりせずになんでもさらけ出すことができる。
順番に見ていきましょう。
安全感を保証する。
一緒にいても傷つく心配がない
初期の環くん。けっこーな頻度で壮五くんにきつい言葉をむけます。
環「うざってぇ…。」
環「いい子ちゃんに見てもらいたいだけだろ。学校にもいるよ、そういう優等生。残念だったな。俺とうまくやって、ヤマさんに褒めてもらえなくて」
環「そーちゃん、細かい。」
環「ガミガミじゃんか。つまんねぇやつ。」
その都度壮五くんはムッとはしますが、
彼の性格上、反撃するようなことはしません。
(一度あまりにも度がすぎる環の態度に、
包丁をむけますが) 基本的には、口うるさく注意する程度で、本当に環を傷つけるような悪意のある言葉や、態度は示しません。
そこに甘えて(ナメてるとも言う)環の言動はエスカレートしますが、
そーちゃんは、胃に穴をあけるまで我慢します。強い。
共感性、感受性
愛着の問題を抱えている人が何を感じ、
何を求めているのかを察してそれに共感できる。
壮五くんは鈍感です。
え、共感性と程遠いじゃん!?って思いますよね??
たしかに普段は、
「おかしいな…環くんがどうして怒ってるのか全く予想がつかない…」
と。まあ、こんな感じではあります。
たしかに。
ですが、大事なところでは誰よりも環の気持ちを理解し、また理解しようとします。
第1部で、感動の再会ものの番組で、
環くんが会いたいと切に願っていた妹ではなく、恨みの対象である父親が現れます。
父親が現れた瞬間、
環くんは番組だということも忘れて、
父親に殴りかかります。
さらに、
環くんを止めようとした大物司会者も突き飛ばし、怪我をさせてしまいます。
まだデビューして間もない新人アイドルのIDOLISH7的には、
とてもやばい事態です。
騒動の後、
メンバー、マネージャーは環くんの事情を知り、心苦しいとは思いつつも、
環くんのしでかしたあまりにやばい状況に、
とりあえず大物司会者には謝ったほうがいい、謝りにいこうと言います。
最悪グループ解散という事態もありうる状況の中で、
謝罪を促すメンバーたちを止めに入ったのは、壮五くんでした。
壮五 「待ってくれ……。環くんの気持ちも考えてあげて。まだ心の整理がついてないんだ。」
何か環くんが粗相をしでかした時、
普段なら1番に動く壮五くんですが、
ここでは説得を促されても、頑なに環くんの肩を持ちます。
壮五「僕だって、あんな風に父親が出てきたらぞっとする!」
この時の環くんの完璧な味方は、
壮五くんだけでした。
(他のメンバーも、みんなとっても優しいし、環くんを想っていますが、この時はある事情で少しグループ内がギスギスしてました。)
応答性
相手が求めている時に、それに応じる。いざという時に守ってもらえる、相談できるといった安心感につながる。
壮五くんは、環くんが危険な目にあいかねない状況になると、なんとしてでも環くんを守るという確固たる姿勢を見せます。
事務所に現れた空き巣に環くんと壮五くんが出くわした時、
空き巣がスパナを振り回し、それが環くんの小指に当たります。
環 「うわ……ッ、…………!……ぐッ……」
壮五 「……環くん……!」
環 「……ッ、……ぁ……」
壮五 「………ッ ……よくも、環くんを……!」
空き巣 「ひいぃ!殺さないで……!」
環 「待った待った待った!そーちゃん!パソコンなんか頭の上に落としたら、こいつ死ぬだろ……!」
壮五 「はっ……。……良かった……無事だったのか……。」
環 「小指に当たっただけ。……あんた、たまに過激だよな。」
壮五 「君が何かされたんじゃないかと、つい、おろおろしてしまって……。」
環 「もっと、ソフトにおろおろしてくれよ。
安定性
相手の求めに応じたり、応じなかったりと
その場の気分や都合で対応が変わることなく、一貫した対応をとる。
環くんが感情の人なら、
壮五くんは理性の人です。
どんなに幼稚な悪口を環くんに言われても、
どんなに環くんが仕事に後ろ向きでも、
社会の中で生きていく上で何が正しい、
何をしてはいけない、
ということを繰り返し繰り返し教えます。
5分前行動、忘れ物をしない、礼儀を覚える、などいかなる時も頑張って環くんに教えます。
壮五くんが環くんに応答しなかった時って、
壮五くんが部屋で倒れてた時くらいじゃないでしょうか。
それだけに、
何を言っても、謝っても反応のないそーちゃんを見て、環くんは猛省します。
なんでも話せること
隠し事をしたり、遠慮したりせずになんでもさらけ出すことができる。
これは環くん自身の性格もあるのですが、
わりと環くんは自分の事を話します。
思ってることや、感じたことをストレートに言葉にします。
隠し事をする様子はあまりないです。
つい人が遠慮してしまうような、自身の生い立ちや、妹の事もなんてことないように話します。
そういう意味では、
壮五くんに限らずとも環くんは人になんでもさらけ出せるなかもしれません。
ですが、そーちゃんはそーちゃんで、
環くんのことをよく知っています。
インターホンや、ファミレスのピンポンを押すのが好きなこと、
限定プリンのこと、
彼の好きなことや嫌いなものをたくさん知ってて、それをメンバーやマネージャーに教える様子も見られます。
以上の事から、
四葉環は不安定型愛着スタイル。
特に、不安型の支配タイプであり、
それは幼少期の母親の病死、父親の失踪が理由として考えられる。
彼は自己中心的、感情的に、そして不器用な性格が伴って、対人関係でトラブルを起こしやすかった。
しかし、同じグループ、かつデュエットを組んでいる逢坂壮五との良好な関係を築いていくことで、
彼を心の安全基地とし、社会の中で上手くやる術を身につけつつある。
と、結論づけます。
皆さんの解釈はどうでしょうか?
正直、大学の論文の3分の2くらいのエネルギーを費やしてこのブログを書いたので、
とても疲れています。
楽しかったですけど。
アイナナ、最高なので、ぜひアニメだけでも見てみてください。
次はまた暫くしてから書きます。
最後に一言、
私は逢坂壮五過激派です。
ですが、同担拒否はしません。
ぜひ同志様がいれば、教えてください。
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